独ジンゲン
(ビジネスワイヤ) — 武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)(「武田薬品」)は本日、当社のデング熱ワクチン候補TAK-003を製造するための新規製造工場をドイツのジンゲンに開設したと発表しました。ジンゲンのワクチン工場は包装ラインを皮切りに、本デング熱ワクチン候補の調製、充填、最終製剤化、二次包装に利用していきます。武田薬品は本ワクチン工場に1億3000万ユーロ以上を投資しており、最大200人の従業員を雇用します。
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ドイツのジンゲンにおける武田薬品のデング熱ワクチン製造工場の開設記念式典に武田の上級幹部らが賓客および従業員らと共に参加(写真:ビジネスワイヤ)
世界保健機関(WHO)によると、デング熱は最も急速に流行地域が拡大している蚊媒介ウイルス疾患です。毎年、世界中で約3億9000万人がデングウイルスに感染し、約2万人の方が亡くなっています2。
世界製造・供給担当責任者のThomas Wozniewskiは、次のように述べています。「本プロジェクトは当社の世界規模の製造ネットワークにおいて最大級の投資となります。この最先端の新たな無菌製造工場は高度な自動化と最先端のデジタル技術およびデータ駆使型技術を組み合わせたものであり、当社はその開設を誇りに思います。当社がジンゲンを今回の投資場所に選定した理由は、従業員が武田薬品によるデング熱ワクチン候補の製造プロセスで重要な凍結乾燥技術に豊富な経験を有しているからです。」
武田薬品のグローバル・ワクチン・ビジネス・ユニットのプレジデントを務めるRajeev Venkayya(MD)は、次のように述べています。「この新たな生産施設により、日本の光市以外でも武田薬品によるワクチン製造の展開地域が拡大し、大規模な製造能力と、本ワクチンで期待する世界需要を満たす能力を強化できます。」
最初の建設工事は2016年末に開始されました。本工場は包装の生産を開始できる準備が整っており、ライセンス取得が間近のエンドツーエンド生産を開始する計画です。
武田薬品のデング熱ワクチン候補は現在、国際多施設二重盲検ランダム化プラセボ対照のピボタル第3相試験で、4~16歳の健康な小児を対象に、4価デング熱ワクチンを皮下接種した場合の有効性・安全性・免疫原性について評価しています。武田薬品は2019年1月に本試験で主要評価項目が達成されたことを発表しました。「デング熱に対する4価ワクチン予防接種の有効性試験」(Tetravalent Immunization against Dengue Efficacy Study、TIDES)で初の解釈可能な結果から、当社が研究中の4価弱毒生デング熱ワクチンが、デングウイルスの血清型4種のいずれかによって引き起こされるデング熱の予防に有効であることが示されました。TIDES試験は継続中であり、追加の結果は他の第3相試験の結果と共に年内に公表します。武田薬品のデング熱ワクチン候補は現在、世界で承認されているところはありません。
武田薬品のデング熱ワクチン候補(TAK-003)について
武田薬品の4価デング熱ワクチン候補(TAK-003)は、4種のワクチンウイルス型すべての遺伝子「バックボーン」を提供する弱毒生2型デングウイルスをベースとしています3。小児および若年の被験者での第1相/第2相臨床試験のデータは、TAK-003が陽性、陰性のいずれの血清反応の被験者でもデングウイルスの4種の血清型すべてに対し免疫応答を誘導することを示し、また同ワクチンは全般的に安全で良好な忍容性を示しました4,5,6,7。
武田薬品のワクチンに対する取り組みについて
ワクチンは、毎年200~300万人以上の生命を救い、世界の公衆衛生を変革しました8。武田薬品は過去70年間、ワクチンの提供により日本の人々の健康を守ってきました。現在、武田薬品のグローバルワクチンビジネスはデング熱、ジカウイルス感染症、ノロウイルス感染症など、世界で最も困難な感染症の一部を対象に、新機軸を取り入れた対策に取り組んでいます。当社チームはワクチンの開発製造とグローバルアクセスに関する傑出した実績と豊富な知識を生かして、世界で最も緊急性の高い公衆衛生ニーズに対応すべく、ワクチンのパイプラインを前進させています。詳細についてはwww.TakedaVaccines.comをご覧ください。
武田薬品工業株式会社について
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置く価値立脚・研究開発型の世界的なバイオ医薬品のリーディングカンパニーとして、科学の成果を高度に革新的な医薬品へと橋渡しすることで、患者のために健康を改善してより明るい未来をもたらすことに真剣な努力を傾けています。武田薬品はその研究活動をオンコロジー、消化器系疾患、希少疾患、神経精神疾患の4つの治療領域に集中させています。また血漿分画製剤とワクチンにも重点的に研究開発投資を行っています。武田薬品は、新しい治療選択肢を掘り起こし、協業的研究開発の強化された原動力と能力を活用して、強固かつ多様な創薬手法のパイプラインを構築することにより、人々の生活を改善することに貢献する高度に革新的な医薬品の開発に傾注しています。当社の従業員は約80の国と地域で、患者の生活の質の向上と、医療分野におけるパートナーとの協力に傾倒しています。
詳細についてはhttps://www.takeda.comをご覧ください。
References
1ClinicalTrials.gov. Efficacy, Safety and Immunogenicity of Takeda’s Tetravalent Dengue Vaccine (TDV) in Healthy Children (TIDES). 2017. Retrieved September 2019.(健康な小児における武田薬品の4価デング熱ワクチン(TDV)(TIDES)の有効性・安全性・免疫原性)
2World Health Organization. Dengue and Severe Dengue. 2019. Retrieved September 2019. (世界保健機関、デング熱と重度デング熱)
3Huang, C. Y.-H., et al. Genetic and Phenotypic Characterization of Manufacturing Seeds for Tetravalent Dengue Vaccine (DENVax). PLoS Neglected Tropical Diseases. 2013. Retrieved September 2019.
4Sáez-Llorens, X., Tricou, V., et al. Safety and immunogenicity of one versus two doses of Takeda’s tetravalent dengue vaccine: Interim results of a long-term phase 2, randomized, placebo-controlled pediatric trial in Asia and Latin America. The Lancet Infectious Diseases. 2017. Retrieved September 2019.
5Osorio, J.E., et al. Safety and immunogenicity of a recombinant live attenuated tetravalent dengue vaccine (DENVax) in flavivirus-naive healthy adults in Colombia: a randomised, placebo-controlled, phase 1 study. The Lancet Infectious Diseases. 2014. Retrieved September 2019.
6Wallace, D. Persistence of neutralizing antibodies one year after two doses of a candidate recombinant tetravalent dengue vaccine in subjects aged from 1.5 to 45 years. Presented at 6th Annual Meeting, American Society of Tropical Medicine and Hygiene. 2015.
7Saez-Llorens, X., et al. Phase II, double-blind, controlled trial to assess the safety and immunogenicity of different schedules of Takeda’s Tetravalent Dengue Vaccine Candidate (TDV) in healthy subjects aged between 2 and <18 years and living in dengue endemic countries in Asia and Latin America. Presented at 5th Pan-American Dengue Research Network Meeting. 2016.
8World Health Organization. Immunization. 2019. Retrieved September 2019.(世界保健機関、ワクチン予防接種)
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